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- in実家。ただし両親は登山で不在。
- 出がけにメーデーのデモにぶつかった。バスで5分のところが15分かかり、イライラして途中で降りる。システムを破壊する活動というのは不利だ。システムの阻害を目標にしているわけではなくても、その過程でいたずらな混乱を招けば、掲げる主義主張よりも、「システムを破壊した」という一点でのみ語られる――語ることができる、システムの中からは。要するに私にとってはバスが遅れたという意味しかなしえなかった。遅れなければ主張に耳を傾けることもあったかもしれないのに。ってことだ。
- とかなんとかいって、まじめ口調で始まりましたが! 映画の日。港北SCの映画館に行ってみたかったので、移動はしない覚悟で2本だけにしたのだ。
1本目、『名探偵コナン――世紀末の魔術師』。子供だらけ。隣のちょうどコナンくんぐらいの年齢の女の子に横目でちらりちらりと覗かれてしまった。ごめんね、マニアなおねーさんがとなりで。しかも、おねーさん、鼻血吹きそうなぐらいこの映画喜んでたよ……。のっけから怪盗キッド、平次とのサービスショット、最後までコナンの見せ場はてんこ盛り。ビョーキな女にゃたまりません。ミステリとしてもいわゆる本格系の大仕掛けがうまいことできてるし、その演出もうまい。今回オールスターだからまとまらないかと思ったら、すっきりしててテンポいい。描くところはちゃんと描いてるし。作画びゅーてぃほーだったし。蘭とのドラマチックさは1作目が最もくらくらだと思うけど、それ以外ではこっちに上のポイントつけてもいいな。子供向けと侮れない立派なエンターテイメントだ。この余韻じゃ5日も行きそうだ(爆)。
2本目、『ライフ・イズ・ビューティフル』。劇場行ってパンフ買うとき初めてイタリアの作品だと気がつく。メジャー選んでもハリウッドじゃない私……。完璧に見る順序を間違えたと思ったね。口先八丁の主人公が、駆け落ち同然に手に入れた最愛の妻との子供と一緒に強制収容所に入る。彼は、楽しい日常を演技し続ける、たった一人の子供のために。めげない主人公の力はどこから湧いてくるのだろう。一度も落ち込んだ姿を見せなかった、幸せそうだった、立派なパパだった。運命やナチスを呪うことは簡単だけれど、それでは何も語れない。彼の望みはそんなところになかった。怒りを悲しみをどこにぶつけることもできないこのもどかしさ、かわりに違う自分の成長の糧に消化することの難しさ。悪行を許せるわけじゃないけど、許さなくては……だめだ、あんまり話すとネタばれになりそうだ。悲しみをコメディで彩った、いい映画です。
- 実家を物色。ゲットできた新潮文庫タグは11枚。翻訳ミステリ・サスペンスばっかなのに意外と新潮文庫が多かった。古本で買ってるんじゃなければもっとゲットできたのに(涙)。
- 『双頭の悪魔』読了。こんなところでスナフキンという単語に出会うとは思ってもみなかったぜ。しかし、気がつくと、今日は買ってもいないのに本を7冊も持って歩いていた。肩凝るはずだわ……。
BGM:No Music
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- 昨日はまたも飲みだった。めずらしー。内容的には一昨日と対照的。どうしてこんなに違うのか、考えたんだけど、お酒を飲んで他人の悪口や噂話に終始するような関係というのは、相手が何をどう考えどう生活しているかとか、自分がどう暮らしているかとか何が好きかとか、そういうことを知らなくてもいい、もっというなら知りたくもないや、と思い思われているような気がするので、なおさら快くないんじゃないだろうか。でも、ある一方では彼女たちだってそんなふうに飲んでいるばかりじゃないだろう。ってことは私の懐の狭さやシャットダウンぶりを表しているのかも知れないけど、やっぱ自分の好きなことを軽蔑している節のある人たちにそう簡単には胸襟を開くことはできないなあ。それで相手を選んで爽快に過ごして「まあいっか」と思うあたり、歳をとったんだよな。
アルコール入るとやはり瞳孔収縮するんだねえ。地下鉄の階段やコンビニが狭く暗く見えた。こんなに世の中色褪せて見えるなら、酒飲みは哀しくて仕方ないだろうな。体はやはりノックダウン。私は酔っぱらいを経過せずに病人へ直行らしい。座ってるときは自覚ないんだけど、歩き出すと、頭破鐘になるのは困ったもんだ。最大で、お酒一口、あとウーロン茶コースかなー。でないと、今度はリバースして迷惑をかけてしまうぞ。
- 帰宅してまっしぐらに寝て、今朝起きてからうだうだしながら読んだ本が『玩具修理者』と『薬物依存』。『玩具修理者』には『酔歩する男』が入っていた。選んだわけじゃないんだけどー。
- ピアスが落ちていた。昔開けた穴に入れてみたら、ちゃんと通った。金属アレルギーになったからやめてたんだけど、チタンポストかプラスチックのでも買ってきて、またつけようかしら。
- ジャケ買いしたCD、とてつもなく格好良い。開けてみたらCDのデザインまで格好良かった。解説書までカッコいい。音も良い。今度また買ってこよう。そういえば、バッハ弟と私が書いていたのはバッハ息子だと教えてもらった。こっぱずかしー。
- ビデオ屋で「ポポロクロイス物語」を手にとって眺めていたら、いきなり「ガンダム見るの?」と耳打ちされた。1秒ほど混乱の嵐。呆然としたまま振り向くと「あ、すみません」とその眼鏡の男は去っていった。あとで見ると、彼女らしき女の子と一緒にいたが、髪の長さは違うわ、服は上が白っぽくて下が濃い色ってしか合ってないわ、眼鏡作り替えた方がいいと思うぞ、あんちゃん……。
BGM:ミステリーソナタ<H.I.F.ビーバー;マリアンネ・ロネー>
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- 本日の表参道の人出はすごかった。およそすべての飲食店が満員御礼。電車も混んでいたので、世の中GW前で浮かれているのだろう。明けにはお金ないだろうしね。私も大多数の例に漏れず、飲茶をいただいてきました。30分ぐらい待たされる間に、どこかの会社の新人歓迎会が始まった。新人だけでうちの会社の全社員ぐらいいた。それにしても、別に自己紹介をしてもらったわけでもないのに、「奴らは新人だ」と一目でわかるってことは、やはり彼らはこの時期だけ違う人種なのかもしれない。
私は酒を飲んで気持ちよくなる率より気持ち悪くなる率の方が高い。ほぼ100%。地下鉄のホームでばくばくいう心臓と息苦しさを抱えて壁にもたれてうずくまっていた私は、気がつくと周囲のサラリーマンの冷たい視線を浴びていた。すいません、「このみっともねえ酔いどれが。加減を知れ」とか思われていたかもせいませんが、カクテル2杯しか飲んでないんです。体質なんで許してください。
それにしても、おつぼね4人衆で語る会社への不満の集いなんて美しい光景ではないね。よくまあ、そんなに細かいことにたらたらと論評できるもんだ。そんな話に加わってきた後じゃ、自己嫌悪にうずくまりたくなるってもんよ。ワタクシはホントは思いっきり性善説支援派の人間なので、悪口聞くのも言うのもあんまりっていうか全然好きじゃない。よくストレス発散になるっていうけど、それ本気なのかなあ。私はかえってストレス溜めてる気がするよ。日記に不穏当なタイトルつけといて何言うか。
- 帰りの地下鉄構内で「新・三国志」というポスターが目に留まる。ひげ面の歌舞伎役者(だと思う)が、女(だったら女形か?)を抱えている写真。構図的には「風と共に去りぬ」に似ているけど、女の方に力強さは微塵もない。こんなありきたりのポスターがなぜ目に留まったかというと「三国志で女? 誰だ?」と全く心当たりが浮かばなかったから。近寄ってアオリを読むと
「劉備玄徳は女だった!? 関羽と劉備の恋とは……?」
……いわゆる「沖田総司は女だった」「義経は女だった」パターンだが、なんか……そんな逆転しておもしろい話だっけ?三国志……。
- RealBasicの登録代行が始まった。
- 『紅はこべ』読了。もしかして「ラ・セーヌの星」の原作だろうか、と思って読み始めたんだけど、全然そんなことはなかった。
BGM:追<北南西東--Dick Lee>
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- GWのためにぴあを買う。5/1神奈川県映画の日は把握していたけど、5/5は東京都映画の日だとは知らなかった。3の倍数月だけだと思ってたよ。ってことで、急遽、1日はメジャー映画の日、5日は非メジャー映画の日と決定。「キャメロット・ガーデンの少女」は絶対見るだろー、「フェアリーテイル」も気になってるんだよねー。「セントラル・ステーション」も評判だし。あと「アンジャリ」「永遠と一日」にも気がそぞろ。でもそんなには見られないし選択に困るな。メジャーは「コナン」以外決まってないんだけど、「ライフ・イズ・ビューティフル」でも見ようかなあ。――さて。ここまであげた映画の共通点を答えなさい。答えは末尾。
それにしても、「縄文うるしの世界」って映画、なんだろ、これ……。
- 地下鉄の匂いが大好きだ。擦り切れた金属が焼ける匂いに満たされたホームに立つと、透明な腕に包まれるような気がする。電車なんかこなければいいと願ったりする。――キンモクセイの香りのする紅茶を飲みながら、好きな香りを考えていて出てきたのはこれ。自分でもなんかヘンな感覚なんじゃないかと疑っている……どうなんだろう? でも夜か早朝だけね。朝夕は冬場はコートの匂い、夏場は汗が衣服に染みる匂いしかしないからキライよん。
- Gが増えている。こそこそと走り回る奴らを見ていると、こう叫びたくなるのは私だけじゃないと思う。
「家賃払え!!」
- 答えは「子供」。映画に出てくる子供は好きなのよねえ。少女とおじさんって図になるともうメロメロ。「レオン」はキャッチコピーだけでくらくらした筋よ〜。だから「キャメロット」はツボなの。じゃあ「ロリータ」は見ないのかって? あんな手足長いの、少女じゃないよ……。
BGM:No Music
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- 活くら購入(知らない人は知らないままでいてください)。篠田真由美特集だしね〜とかいって最近毎号買ってるわ……。しかし、このインタビュー、篠田さんに「京介はいまが幸せ」なんて言われているようじゃ、この先どんな井戸に突き落とされるのか、彼が気の毒になってきたよ。私、ホントは建築探偵より極悪人物再解釈ものの方が好きでねえ。『ルチフェロ(ジャック・ザ・リッパーもの)』『ドラキュラ公』に引き続き、ジルをどう料理してくれるかキリンになって待っているのだ。
他、個人的に気になったこと。有栖川有栖作家シリーズ漫画化、ってのは聞いてたけど、『人喰いの滝』60Pってどうやって。しかも自白誘導場面は助教授あんなだぞ(笑)。予告カットわりかし安心な感じなだけに「なぜよりによってあの話」と首を傾げずにいられません。(ところで発売日、5月6日の間違いだよなあ?)
たつみや章(知らない人は以下同文)4人の子持ちにはぶっとんだ。マジか!?
児童文学特集と「手紙」テーマの紹介記事で読みたい本が増える。やべえ。
- ついでに新潮文庫の偵察。やはりここは古典で攻めるか。この機会にシェークスピア制覇とか目指すといいかも。池波制覇とかは途中で返り討ちにあいそうな予感がするでござる。
- どうして本読みの日記ってのは活字のことばかりになるのだろう。活字のことばかり考えているようだ。そうなんだけど。
- でも他のことも考えるよ。たとえば「たんび」。いえいえ、「耽美」ではございません。「〜するたびに」の変化形の「〜するたんびに」。いったいこの変化はいつどこから始まったのだろう。私が耳にする限り、あらゆる年代、あらゆる出身地の人がほぼ同じアクセントで口にする。広まった理由を想像するのは簡単。撥音「ン」が入ることで、一音分「タ」が長く続くので、繰り返しを強調する意味があるのでしょう。しかし、自分の発言を訴える手段としては非常に安易なので、少なくともいい歳した大人がパブリックに使って賞賛されるような話術ではないと思うんだけど。それなのに皆(私含む)使うので気になっているのです。発祥の地はどこ? ちょっと関西っぽいテイストがあるのだけれど……
- いかん、これでは日本語フェチだ。
BGM:二回目のキス<Cachemire--YOU>
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- 新潮文庫の Yonda? Clubキャンペーンでもらえる文豪カップ&ソーサーが欲しい……。川端、太宰、漱石、カフカの顔写真がソーサーになっているのだ。シュミを疑うデザインだけど、そこはかとなく気持ちくすぐるマニアックアイテムだ。しかしこれを手に入れるためには2年後の3月31日までに新潮文庫を100冊!手に入れなくてはいけない。読めるよ、そりゃね、2年もあるからね。でも、100冊が増えるのよ……。しかも普段買ってる本で新潮文庫の占める率は極小。なぜなら装丁が古くさいので、本屋で恋に落ちることが少ないから。100冊買ったからといって、他の本を買わなくなるわけじゃないことは想像に難くない。レターセットも欲しいんだけど、これで更に20冊必要。現在、手元にある新潮文庫で応募マークがついているのはたった6冊。友人知人を巻き込んで応募用紙集めることになるんだろうな……。
- 『峰不二子の謎』っつーいわゆる謎本を買ったんだけど、なーんか軽すぎ。もっと学問的論理的くそまじめに詰めてもらわないとこういう本は面白くないだろう。次元が気に入りのオレとしてはルパンを泥棒稼業に専念させるための対不二子本として読めることを期待したのになー(笑)。余談だけどこの本を買ったとき「それを買って峰不二子みたいになりたいとか」と訊かれて、マジメに「いや、どっちかっていうとだまされたいような」と答えた私はヘンでしょうか。
- 神様をまとめる。まだまだ募集中だぜ。なんて仕事の遅いオレ。アスキー、早くRealBasicのResist代行はじめてくれないと困るんですけど。日本語版を出せとは言わないからさー。
BGM:Concerto for Cello & Orchestra in A minor<C.P.E.Bach>
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- 昨日は大雨の中アキバへ。キーボード購入。お目当てのじゃなくて、ごっつい方を買う。カラーはもちろんツインのスケルトン。ムチャクチャ打ちやすい。打鍵速度150%上昇当社比。iMacはマウスはすごく好きだけどフラットなキーボードがどうにも打ちにくくて仕方なかったんだよう。iMacがスリープするとキーボード入力を受け付けなくなるようだけど、まあええわ。
おまけにUSB接続のカードリーダまで買ってしまう。古いMacでデジカメ読み込もうとすると遅くて仕方ないんだもん。おまけに今、何が悪いのか6100は1回目立ち上げたときは必ず直後にフリーズするので、困っちんぐなのだ。で、カードリーダを衝動買い、と。こうして物は増えていくのね……。試しに使ってみたら、速い! インターフェイスも簡素でわかりやすい。至福。しかしデジカメは自分のものじゃないっちゅーの。
加えてCD2枚買った。お目当ての1枚はなかったけれど、ゴールドベルグ変奏曲(おいおい)とバッハ弟。そして本まで6冊買った。なんだかんだいって、人につき合って出かけたはずが、その人より消費金額の多かった私。そして渡すはずだったハングルフォントやら韓国語キットやらをコピったMOを家に忘れてしまったために、取りにきてもらうのをいいことに、自宅まで荷物持ちをさせちゃった。別に計画犯罪じゃなくってよ。
- 『孤島パズル』を読み終わる。学生アリスの性格が掴めない……。恐がりで慎重という性格分析と、地の文での醒めているとも辛辣ともとれる他人の言動へのコメントと、妙につきあいがよいわりに不器用な自身の言動とのギャップは何だろう。しかもこれは作家アリスの創作ということになっていて、作家アリスバージョンは学生アリスの創作ということになっているメタメタフィクションの設定がまた私を混乱させる。でも、それは別にキライな混乱じゃなくて、『月光ゲーム』での女の子に甘々のアリスより全然可愛い……って結論はそれかい。
- B/Mの続編がDCで出るらしい。えー(笑)。とりあえずご主人様が全編に渡って出てくるなら考えてもいいなあ。希望としては、「なんでオレはこんなヤツのために命かけて戦わなくちゃなんないんじゃーっ!!」と思うほどご主人様は底意地が悪くて、でもやっぱ離れらんない不条理を描いてくれる方が嬉しいがやはり無理だろうか。こんな私は紀信((C)司馬遼太郎)のごとき主人公がリーダーを助ける、忠誠心が最大の動機というゲームを待っているのだが出ませんね。
- なんて濃い日記か。
BGM:ゴールドベルグ変奏曲<J.S. Bach; グレン・グールド>