2002/05/18(土) |
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- 「秘密の花園」を見た。か、かわいい……! 超かわいい話だ。いや勿論話は知ってるけど、こんなにかわいいとは思ってなかったよ。メアリーもコリンもディコンもマーサもメドロック夫人も皆愛らしいよ。顔がどうとかじゃなく動いて喋ってるのを見るのが愛おしいのよ。102分とそんなに話が長くないのに、全員性格付けがしっかりしてそれを知らしめるエピソードもしっかりしてる。たとえばマーサの包容力とかメドロック夫人は悪い人じゃなくて空回りしてるだけなんだとかすぐわかる。衣装も大好きー、花園も屋敷も大好きー、羊の歩く姿すら芸術ー、いやー素敵ー。と、うきうきとスタッフ見たら脚本がキャロライン・トンプソン(シザーハンズ等脚本)、だったよ。どうりであたし好みだよ! ちょっと思わせぶりな演出(コリンが写真を撮るときに、メアリーとディコンがブランコで見つめ合いっぱなし、とか)もどうしようかというぐらい好みでドキドキしちゃうよ。コリンには驚いた。ホントに腺病質で膝浮いてる足弱った子に見える。昔のバージョンの予告編に出ていたコリンはとてつもなく健康そうだったわ……。本編の予告編はシザーハンズの音楽がBGMだったわ……。本編の花園のテーマなのか感動シーンの音楽は「もみじ」のメロディラインと同じ部分があって困ったわ。私にこれが2000円は格安だった。
いろんな点がアルプスの少女ハイジに似てるんですが。どっちが先か知らないけど。昔は、無知から過保護にされて、歩かないために歩けない子供というのがそんなにいたのだろうか。
- おまけ予告で「小公女」が入ってた。特に何とも思わず見てたけど、途中、仏像の頭に乗っかって遊ぶセーラ?の映像が出てきて絶句した私はやっぱり体に仏教が染みついているのか。ばちあたりすぎるっ……っつーかキリスト像の頭に乗っかってる映像があったらあんたらどう思うよ? なんて傍若無人なの。そんな私でも実は神社で拝んだり法事で拝んだりに、すごく抵抗がある。そうね、王以外に拝礼しようとする麒麟ぐらい抵抗があるかしら。私の信仰はどこにあるんでしょうねえ……。
- そういえば「オズの魔法使い」で犬の演技がすごかったのに、何も言及されていなかったなあ。あとライオンのたてがみが縦ロールなのが私的にツボ。
2002/05/17(金) |
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▲本日読了:『$てるてる×少年・2』390
- 渋谷の三省堂に「あらしのよるに」シリーズが店頭平積してあってムッとしてしまった。ある程度売れて話が通じる人ができれば確かに嬉しいが、そんな一般に膾炙しなくていいのに←心オニ狭。てゆーかな、あの新しい帯がイヤなんだ……。私が見た最初のは帯が違ってたんだ……。
- 山田さんの画集がビニールかかってないの置いてあったので中身見てみた。値段のわりに安い感じの作りだな〜と思った。4分割はやめれよ。紙質はいいけど。
- 就職は6月末ぐらいになりそうかな? 人材バンクのかけもちって実際のところやって得するものなんだろうか。どうするかちょっと悩んでいるところ。ああこの調子だとまた東京になりそうだなあ。残業少なければ東京でもいいんだけどよー。
- 突然ですが、古処誠二の一口評(好評が多かった)をずらーっと読んでいて、この人の作品ってそういや「ごはん」って感じがするなあと思いました。端正と称される話と文章、甘くもなく酸っぱくもなく、刺激的ではないけれど毎日でも食べられるそんな感じ。新作は特殊な状況で「ごはん」の価値が際立つ話です。
作家を食べ物に喩えるというのはちょっとおもしろいかもしれないぞ。
2002/05/16(木) |
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- 「オズの魔法使い」を見た。特典の量が多くて見るの大変だった……。全部見てもわからなかったのだけど、これ舞台が元ではないの? 妙に舞台くさいんだけど。作りは悪くないと思うんだけど、ドロシーの心境変化に説得力がないような。というか隣家までkmありそうなカンザスの田舎娘に最後に「家がいちばん!」と言う結論を出させるのは、ちょっとどうかと思うのよ。言わせるなら「どうかと思う」ような感覚を払拭するほどの説得力がほしいのよ。いろんな人に出会っていろいろと助けてもらったこの旅を否定するかのような唐突な流れなのだよ。北の魔女グリンダが胡散臭くて黒幕のように見えてしまうのは私だけですか。Little Onesたちがすごい人数だ。あまりに数が多いので子供使ってるのかと思ったら違うらしい。これは逆に今はできんのだろうな。皆がジュディ・ガーランドをべたぼめ。一緒にプロモーションしてたミッキー・ルーニーって誰かしら。全然知らないわ。このフィーバーっぷりを見るにつけ「子供にメロるのは日本特有の現象ではないのね!」と安心したりして。
樹なつみの「OZ」がかなり元ネタに忠実だということが確認できました。
- 猫が玄関で「ふんでくれ」と転がります。なんでだよー。
そういえばこの前、友達が注目の俳優を語るのに「あんたの好きそうな映画に出ていたんだけど〜」と言うので聞いていたら「サド公爵の話で」ってヲイ。人聞きの悪い。その心は「コスチューム物」だったのだけれども。
腹を見せてうねる猫を見ていたらそんな心温まらないエピソードを思い出しました。
- 本日読了:『怪盗ゴダールの冒険』フレデリック・アーヴィング・アンダースン 国書刊行会 2000円
正直言ってどう評価していいものやらさっぱりわからない。1914年とかなり古いので時代性を考慮してやらねばいけないわけで。現代のものと較べると甘いがまあまあキャラは立ってるようなとか、文化描写とかクイーンよりもむしろ現代風で読みやすいかもとか評価が相対的になるのです。なのにこの作品がミステリ文化史の中でどこに位置しているのか理解してないので、とても評価しにくい。唐突な登場とかこっちの知識がないことを恥じねばならないのか不親切だと言わなくちゃいけないのかよくわからないというと伝わるかしら。最後の解説はわかりやすいんだけれども。発行元といい、復刊なのかしら。
2002/05/15(水) |
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- 久々に公式サイト掲示板を覗いたら、なんか本気でヤバげになっているなぁ。電波さんはいなくなっているんだけど、確信犯の委員さんたちが……。公式でオフの相談を延々とすること自体いかがなものかと思うのだが、さらに子供が参加してオフ会トラブルが起きたときの責任の所在を参加者の親に転嫁しているように読めるのですが。少なくともああいう文章を書くときに(笑)を使う人のいるところに私は自分どころか知人の子でも送り込みたいとは思わない。なのに「せっかくいろんな経験をするチャンスにそれでは親を怨んじゃうよ」みたいな助っ人発言もあり、大変無責任な状態になっていると思う。泊まりオフなんか未成年は親同伴じゃなきゃダメぐらいにしとけよ……。そんな無責任状態では、悪意ある人間が紛れ込むのも簡単だよ。ムーミンオフで問題が起こる可能性が高いとは正直思わないが(しかし今の状態は普通より高くなっていると感じる)、それが普通だと思って心底危ないトラブルに無防備に近付くようになったらと考えると私は恐ろしくてそんなもん主催できません。ネットなめたらあかんぜよ……。
何かいい啓蒙サイトないかなあ、と「オフ会 心得」で検索した。トップにあがったのがなかなかコンパクトでいい!と思ったら某宗教団体でした。わりと出自がはっきりしやすいオフ主体の、しかし世間様には胡乱に思われている(思われているからか?)団体でさえこんなに警戒しているのに……。
どうしようかなあ、私は完全部外者なので、下手に書き込みすると自分が荒らしになっちゃうからなあ。ほっとくのもなんか無責任な気もするんだけど……。迷うときは放置というのが最も間違いの少ない対処法なんだけどね〜。
- 「猿の惑星」を見た。新しい方ね。バートンっぽくない。音楽もダニーっぽくなくない? 昨日見たハリポタの方がよっぽどダニー・エルフマンの音楽に似てたなー。白目が見えている猿は動きがどうあれ人間くさい。白目は人間のものなのだと思う。途中を適当に流していたら、猿間関係がよくわからなくなってしまった……。元祖で微塵も気がつかなかったのが恥ずかしいぐらいだが、この映画は人種差別問題提起をしているのか。オチしか印象に残っていないもので。元祖に較べると最後のオチが弱いねー、やっぱ。しかしどうよ、猿でさえ軟着陸できたのに主人公は着陸に一度も成功してないよ! メイキングでは猿の特訓でガラスの仮面を思い出しました。パウエル湖に水注いだり温めたり、環境大丈夫か……。
- 本日読了:『恐怖症』井上雅彦編 光文社文庫 838円
イマイチ。とここんところずっと思っていたのは私だけではないようで、次の巻から編集スタッフが変わるらしい。もうそろそろ異形コレクションという形からは卒業してもいいのかもしれない、と思うよ。ホラーもアンソロジーも復権したようだし。
2002/05/14(火) |
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▲本日購入:『ムジカ・マキーナ』800
- anpanman_doraemonというメールアドレス騙りが来ました。誰だよこんな知人を持ってるのは。「W32.Klez.E removal tools」というサブジェクトの添付付きメールも来た。なんつーかよ。
- ハリポタのDVDを買ったんですが。おまけ映像に必要なゲーム部分でフリーズ……! PS2のDVDユーティリティを2.0にバージョンアップしないといけないらしいです。それには切手をSCEIに送ってディスク買わないといけない。1〜2週間かかるって、ホントに2週間で済むのか。何のために発売日に買ったんだか。そのへんの電器店で売ってください……。
クイディッチの場面の違和感がDVDでは拡大されているような気がする。吹き替え声を聞いてみたけど、ロンが高すぎ。いや〜ん。
- 本日読了:『暗いところで待ち合わせ』乙一 幻冬舎文庫 495円
なるほど。読了の感想はこれでした。ライトノベル系に評価が高い理由が分かったような。ミステリとしてはどうってことないようなネタだけれども、登場人物の心理をうまく描写して共感させつつ成長させている。はっとするような文章はなかったけど巧いと思います。惜しむらくは、自分がこの心理変化ではっとさせられたり反省したりするような年齢ではなくなってしまっているところだろう……。
2002/05/13(月) |
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- 萬珍楼すごい火事だったらしいですね。メールもらって初めて知ったよ。全然気付きませんでした。様子も見てないよー。今日は何だか中途半端な寝方をしてしまったので更新しないでおこうかと思ったけどとりあえず無事の便り。
2002/05/12(日) |
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▲本日購入:『あるはれたひに』『くものきれまに』『きりのなかで』『どしゃぶりのひに』『ふぶきのあした』各1000円
- 買ってしまった……(敗北感)。しかも揃えるために横浜の本屋全部まわってしまったよ。読みながら膝を叩いて喜んでいました。ヤギとオオカミにときめくなよ>俺。POP見て初めて理解したけど、徹子の部屋で紹介されたので平積なんですね。合わせて付け替えたと思われる新しい帯が全然楽しくありません。特に宮本亜門の的はずれな解説。去ってください。探し回った5巻だけは古い帯でキャッチが「いちばんこわいのは、きみのやさしさ。」全巻の古い帯が見たくてたまらん……!
- そごうの紀伊國屋は、ノベルスの裏に評論、向かいにPC書、外国文学棚に数学エッセイを置くなどとんでもない陳列で、探しにくくてたまらないので使い道がない、と思っていたら、横浜で最も児童書の品揃えがよいですね。あらしのよるにシリーズはなかったけどな。次のターゲットはホッツェンプロッツです。もしかすると読んだことないかもしれないなあ、なんて眺めていて思ったんだよなー。文庫の1巻の表紙が最悪なので、ハードカバーを買ってしまうだろう。もうダメだ……。
- 本日読了:『あらしのよるにシリーズ』全6冊 木村裕一/あべ弘士・絵 講談社 各1000円
ヤギとオオカミの道ならぬ友情物語。ヤギ無防備すぎ。オオカミいい人(?)すぎ。でもなんか心に小さな火が生まれるのです。本人たちは「ひみつのともだち」と言いつつも特別すごいことをしているつもりはなかったようなのに、周りがわいのわいのと口出しするものだから、特別すごいことになってしまって。ひみつでピクニックできてれば二人は普通に幸せだったのに、と切ない。選択肢がないときにも笑える、静かな強さがカッコいいです。最終巻の「もう きにならなく なっていた」のところで、すごく真剣に「きみはまだヤギですか?」と質問を投げかけたい。その質問は、触れてはいけない領域に踏み込みそうな、彼岸を見てしまいそうな質問なんだけれども。絵がまた味があって、なんかだんだんオオカミがハンサムに見えてくる。ばりばりメロドラマ展開します。むしろ大人に。
- 本日読了:『殺戮にいたる病』我孫子武丸 講談社文庫 571円
五月の晴れた休日の昼下がりに紅茶を飲みながら読みたい……本では絶対にありません。これは最後まで読めない人がいるだろう……。脳味噌硬直無想像モードで読みましたよ。猟奇殺人の心理とかちょっとありきたりだよなあ。ゲログロ好きな人じゃないと厳しいぐらい、他に引っ張る要素がない。叙述トリックといっても、最後まで読む気にさせる謎がないとマズイでしょう。途中で描写に矛盾が出てくるので「アレ?」とは思うけど、ちょっとアンフェアなひっかけが多いと思う。あの人のことはともかく、せめて部屋の伏線が欲しかった。