6月の読書日記

mteraが6月に読んだ本。

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『魔界医師メフィスト<夢盗人>』 菊地秀行 講談社NOVELS
相変わらずなドクター。やっぱり菊地さんのテーマでは夢がいい。はぐらかし方がウ
マいというか、理屈なんか二の次ってところがピッタリ(誉めてます)。夢盗人より
朽葉刑事の所業の方に冷や汗かいたわ。私、ツェザーレの本読んでないんだけど、何
かリンクしてるのかしら? このオチだと、京也の方の真っ黒メフィストも誰かの夢
だったっていうふうに辻褄合わせが出来るっすね。私は新宿の夢説希望。(06/19)

『宮廷魔術師は大忙し!』 ロバート・アスプリン ハヤカワ文庫FT
これを書きたいがために本のページを復活させた、ただいまmteraの続編熱望No.1シ
リーズ。スキーヴくんの素直な弟子っぷりにまいっているのはオゥズの他に一千万汎
人ってところか。今回師匠の魔物オゥズが親戚によって強制帰省、永遠のお別れと心
細く思っているさなか、スキーヴくんに降りかかる結婚話の災難! 水玉さんの絵と
いい、ことごとくツボをくすぐるわ。「ド」憑きのドアが最高っす。(06/20)

『エンダーのゲーム』 オースン・スコット・カード ハヤカワ文庫SF
今頃読んだので、某逃げちゃダメな彼を思い出さずにはいられなかった。エンダーは
彼よりずっと逞しく、命根性あるけど、話の骨格までそっくりなんだもん。ラストは
後の時間が語られる。それまでずっと裏切られ傷つけられたエンダーの罪悪感と恐れ
の気持ちに同調していたら、彼女の残したメッセージは涙吐きそうなほど救い。つい
でにもう一つ、ヴァレンタインの馬力がアンネローゼにもあったら、ねえ。(06/26)

『水妖<異形コレクションV>』 井上雅彦監修 廣済堂文庫
今までのアンソロジー5冊の中でいちばんバラエティがない。どうして皆死んだ話と
か殺された話とかばかりなの、ってジャンルがホラーだからなんだけどさ(^^;。それ
にしても、水に暴かれるという筋が多い。内なる水というか、結局、自分の中に恐怖
の正体がある。記憶を呼び覚ますテーマも幾多。それがヒトの抱く水のイメージなの
かな。そんな中のマイベストは『貯水槽』。(06/29)


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