2003年3月の読書日記

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『ゴールデン・フリース』
ロバート・J・ソウヤー/内田昌之訳
ハヤカワSF文庫
600円
一気読み。語り手が殺人犯である(コロンボ式なのでネタバレではありません)コンピュータというのがまた。こういう状況の宇宙旅行というのは昔からよくある設定だし、人間の意志を尊重しない人工知能というのもありがちだ。でも初めてそういう話に触れたみたいにわくわくできるし、ソウヤーらしいオリジナリティを端々に感じる。ハード面知識が謎解きの鍵となるのもSF魂をくすぐります。語り手のコンピュータらしい興味の持ち方やユーモアがたまらんし。こんな設定なのに細かい語り口が明るいのも○だ。よいSFに出会いたい人に。
(03/01)

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